2007年02月11日 02:50
カテゴリー 「コラム」

近未来インターフェースの行方

数年前に話題になった、近未来的なユーザーインターフェースが、最近数箇所のサイトで再び取り上げられていましたので、ちょっと触れてみたいと思います。

話題となっているのは、こちらで紹介されているインターフェースです。

当時はインターフェースデザインやインタラクションデザインの分野で注目を集めていました。

拡大・縮小、移動、選択などを、全て両手のジェスチャーで実現しています。
映画「マイノリティ・レポート」にも登場したそのような近未来的なインターフェースも、おそらく今となっては技術的には全く問題ないんでしょう。
直感的で分かりやすく、なにより「見栄えがよい」。

ですが、このインターフェースが普及して、既存のインターネットのサービスや、ソフトウェアなどと統合して使われるようになるのかというと、答えは「ノー」だと思います。


それは、ヤコブ・ニールセン博士が自身のブログでも取り上げているとおり、「疲れる」からです。

(引用)

「コンピュータを使っている最中、腕を持ち上げているのは疲れるのだ。ジェスチャーには使い道があるだろうが、オフィス内で使うシステムの主要インターフェイスとしては、適さない。(中略)
3D(的なインターフェース) は実際の商品としては、ほとんど出荷された試しがない。その理由は、何だろうか。それは、ユーザが行いたい実質的な作業には、2D のほうが 3D よりも向いているからだ。」

(引用終わり)


プロダクトデザインの基本にもあるとおり、よく使う道具は『Low Effort(最小限の力で使えること)』でなければなりません。
日常的な仕事や作業をする際、本来の仕事とは関係のない事柄で体力を消耗するわけにはいかないのです。

任天堂のWiiは別です。あれは体を動かしてみんなと楽しむことが一番の目的ですので。

プレゼンテーションやインタラクティブ・アートの中に限れば、このインターフェースはとても有効かもしれませんね。
ただ、このインターフェースが革新的なものであることは間違いありません。
おそらく、このようなインターフェースをさらに改良して、実用的になったものが次世代のコンピュータのインターフェースとなるのではないでしょうか。


(関連記事)

『やっぱりすごい、マイノリティ・リポート的インターフェース』(pop*pop)
http://www.popxpop.com/archives/2007/02/post_115.html

『映画の中のユーザビリティ -- 間違いトップ 10』(Jakob Nielsen博士のAlertbox)
http://www.usability.gr.jp/alertbox/20061218_film-ui-bloopers.html

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